このページのゴール
・自動化するための各ツールについて違いを理解できる
自動化ってどうやるの?
今日は、"自動化" について学びましょう。"自動化" と聞いてどのようなものだと思いますか?
ロボットがパソコンを操作して、僕の代わりに仕事をしてくるといいなぁ。
それは、願望ですね。未来はそうなるかもしれませんが、今できることを学んでいきましょう。
"自動化" するにあたって理解しておいてほしいのが、”RPA” と "プログラム" の違いです。
"プログラム” は知ってます!アプリケーションを作ったり、システム開発するときによく聞きます。
"RPA" は、、きいたことないですね。
RPAと、"Robotic Process Automation" の略語です。広義で言うと "RPA" もプログラムの一種です。厳密ではないですが、図にすると次のようになります。今回の説明では、”RPA" と ”RPAを除くプログラム" とに分けて説明しますね。
プログラムとは
"プログラム" ならなんでもできるってイメージなんですが、合ってますか?
ある意味正しいですが、次のような前提があります。
・手順(処理)の内容(ルール)が整理されている
・内容を判断する手順がある場合、数値など特定の客観的な情報を使って判断できる
・判断のための情報がデータ化されている
また、どのようなツールを使って "プログラム" するかによって、できる範囲が変わってきます。
例えば、まつお君が、野球かサッカーをしようと思ったときに、準備する道具はそれぞれ違いますよね。
なるほど。野球のボールでサッカーをしても、蹴れなくはないけど、それはもうサッカーではないですね、、。
野球をするなら野球に適した道具、サッカーするならサッカーに適した道具を使った方が楽しめますね。
そうです。"プログラム" の中で、専用の道具を持ったものが "RPA" になります。それ以外の、VBAなどのプログラム言語と言われるものは、なんでも(スキルがあれば)作れますが、やりたいことのための専用道具を作っていくところから始まります。
朝食にパンを食べようとして、完成したパンを買ってくるか、小麦粉を買ってきて自分でパンを作るかの違いですね。
ただ、"RPA" と言っても "プログラム" の一種なので、先ほど伝えた3つの前提を満たしている必要があります。
RPAは何ができるの?
RPA(Robotic Process Automation)とは、人間が操作する作業を自動化してくれます。つまり、パソコンのマウス操作や、キーボード入力をロボットが代わりにしてくれると言うことです。
ボク、ロボット ニ ナッチャウノ?
まつお君がやった、マウス操作やキーボード入力を覚えて、同じ手順でマウス操作やキーボード入力をしてくれるということです。
よかった。ボク、人間でいられるんだ。
でも、全く同じ手順であればいいですが、キーボード入力の内容が変わる場合にも対応できます。例えば、同じ申請書類でも申請者の氏名は変える必要がありますよね。その場合は、別途、エクセルなどでキーボード入力する情報のリストを作成して、"RPA" に読み込ませることで、キーボード入力の内容を変えながら同じ手順を繰り返すことができます。
キーボード入力の情報を変化できるなら、同じ業務でも部署ごとにRPAを作ったりせず、一つの業務は1つのRPAで対応できると言うことですね。
ただし、RPAにもデメリットがあります。あくまで、マウス操作とキーボード入力を代理で行うだけなので、処理速度に限界があります。これは、PC内部で高速に処理できるプログラム言語と異なる点であり、一定時間内に処理できる件数にかかってきます。実際の業務において、"RPA" を使うかどうかは次のトレードオフになりますので、上司と相談しましょう。
・低コストでプログラム言語よりは容易に構築できるが効率が低い "RPA"
・高コストで構築にスキルを要するが効率が高い "プログラム言語"
まとめると、こんな表になりますね。
RPA | プログラム言語 | |
---|---|---|
定義 | マウス操作とキーボード入力を代理で行う | パソコンが理解できるプログラム言語を使って、処理手順を設定し、パソコン内部で処理を行う。 |
処理速度 | マウス操作とキーボード入力を代理で行うだけなので、パソコン内部で処理を行うプログラム言語より遅い。 | パソコン内部で処理を行うため、マウス操作やキーボード操作を行うRPAよりも速い。 |
入力情報の変更 | エクセルなどでキーボード入力する情報のリストを作成して、"RPA" に読み込ませる | 入力情報を変化させる処理や、エクセルなどのリストを読み込む処理をプログラム言語で構築する必要がある。 |
よく整理できてますね。次回は、RPA以外のツールについて勉強しましょう。